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あの日見上げた空には、星も月もなかった────
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Author:水無月十夜
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■はじまりの狼煙が上がる■

悲鳴の様な音が響いた。
否、それは「空間の割れる音」だ。

浄玻璃の鏡。
あやしげな呪具と、狐巫女の外法により生じた虚像。
実像の影。
過去を悔やむ気持が生み出した幻像。

現実逃避。


呪いは彼らの心を蝕み、生じた虚像が実像に取って代わる。
闇に堕ちた実像は、己の罪を悔い、そして「自分がいなくとも続く日常」に絶望する。

己の存在を否定する。
それが呪いの完成。

そして狐巫女は、己の妄念の為に、想い人の肉体を、精神を、魂を手に入れる。


彼らの罪、そして自らが科した罰は重く、呪いの完成は確実であった。
だがしかし─


彼らは乗り越えた。
己を否定せずに、受け入れた。
罪に対する罰は、己が死する事ではない。

罪を背負い、罪を忘れず、だがしかし─ 決して罪に潰されない事。

だから、お互いは手を取り。
罪と罰は一つとなった。
実像は虚像を受け入れた。



振り上げろ

その拳を

明日を生きる道を

 ─切り開く為に



■こがれ■

その刹那

闇の中からそれは現れた


ずるり

ずるり

ずるり

べしゃ

ずる

ずる…

ず…



か細い声が聞こえる。

「……ネ」

「キ…ネ」

「キツネ…」

「たすけて」





笙鼓
俺の許嫁だった
優しくて、良い匂いのする奴だった

俺は、笙鼓の事を愛していた

だけど

心の闇に取り込まれ
九尾の眷属として葛の葉を壊滅させたあの夜の引き金を引くも

破壊と暴力に自らも飲み込まれ
恐怖に怯えた俺に見捨てられ

何刻もの間、化け物に全身を犯され

最後には喰い殺された


なのに
その骸は、九尾の闇を注がれて再生し

再び、俺達に仇なす外道と成り果てた


笙鼓
愛しかった人

だけど
今は…





「キツネ… たすけて…」
闇の中から現れた「それ」は、人間のなれの果てだった

ずるり
ずるり

べしゃ

ずるり

それは、右腕と下半身を失った笙鼓が左腕一本で地面を這ってくる音
引きずった臓物が、地面に長い血と腐汁の跡を残す音


「笙鼓」

「キツネ… 痛い…」
縋る様な声で笙鼓が助けを求める

俺は、胸の奥の疼く様な痛みを抑え
笙鼓に手を…



「…駄目ッ!」
声がした
聞き慣れない様で聞き慣れた声

頭上の闇に亀裂が走り
ガラス細工の砕ける様な音

空間が割れた

隙間から眩い光
そして炎

 そこから現れたのは
 俺に似た姿形をして
 何度も夢に現れた

 俺の虚像
 俺の心の闇
 俺がただせない過去に求めた「もしも」

 「もしも」俺が女だったら

 笙鼓を愛さなかった
 狐神社の継承者として「だきに」の力を授かる事もなかった
 姉上を岩倉に送る事もなかった

その「もしも」が人の姿として浄玻璃の鏡に映し出された
それが

「キツネ子…!」

俺の虚像にして心の闇
だがしかし、キツネ子は俺自身


自分の闇を否定したらいけない

弱さを知るからこそ

人に優しくなれる
人に優しくされた温かさがわかる

だから強くなろうとする
強くなれる

そうだ
俺はどこで間違ってしまったんだろう
あの晩から俺は感情を捨てた

他人なんて、いつかいなくなるだけの連れ合いだと思っていた
この島に来てから俺は知った

やさしさ
つよさ
よわさ

なかま
かぞく

こころ

いたみ

しあわせ

あしたがくること
明日は、単なる今日の繰り返しじゃない事

だから…
だから!





「来い、キツネ子! 俺が捨ててしまった過去の罪よ!」
「うん…キツネ! 今こそ私達は一つに!」

「「本当の強さを知る者になろう!!」」


俺達は手をつなぎ合わせた
手の平が熱い
燃える様に

2つの鼓動が一つに重なり
キツネ子の姿は俺の中に溶けて消える


影がないなら光もない
光があるから影がある

握った手の平の中
閉じた目蓋の裏
どこにだって影はある

弱さを知るからこそ、人は強くなれる
ムルシドの兄貴もカレン姉さんも…

みんなそれを乗り越えたんだ





「笙鼓… これで終わりにしよう!」
俺は渾身の力を込めた手刀で空間を突いた





音のない音
聞こえない悲鳴

浄玻璃の鏡が練り上げた
鏡の呪い

それを木っ端微塵に砕いた





眩しい光と
濃密な闇が
攪拌されたかの様に渦を巻いて
爆ぜた





閉じた瞳を空けた時
そこにはもう笙鼓はいなかった
どうなったかはわからないが、いくらの九尾の眷属とてあの傷では決して無事ではすまないだろう





そして、眩しい朝日が差す方向には
懐かしい2人がいた

そして俺の心の中には、もう1人の俺がいる
いつまでも
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